「出雲・伯伎 神話の里と豊かな自然を守る会」
(旧:日向山・大出日山の風力発電を考える会)
発足のお知らせ
この度、私たちは風力発電に反対する新しい会を立ち上げることになりました。会の目的は、ホームページなどで風力発電事業による様々な影響等を地域の方や関係者に 情報を提供すること、会の活動に協力してくれる方をまとめることを目的としています。
対象地域は飯梨川や伯太川の源流部にあたり、私たちの生活水だけでなく、特別天然記念物 オオサンショウウオの繁殖地であり、全国名水百選にも鷹入りの滝が選ばれるなど自然ときれいな水が豊かなエリアです。そのような場所に 200m もの巨大な風車を運搬するため、 広大な森林を伐採し、道路や基礎工事、送電線の敷設などを行えば、大量の土砂が掘り出され、この土砂が水源に流れ込むことで水質が悪化する可能性があります。さらに風力発電所 の建設には、大量のコンクリートや鉄骨などが地中に使用されます。これらが水源に漏出することで水質が悪化する可能性があります。両川の源流部のため、一度汚染が始まれば、安来市全体の水質と中海の環境にも影響が及ぶことになりますが、運営する小さな合同会社に訴えたところで取り戻す事は出来ないと考えられます。実際にJRE宮城加美は加美町にとって不利益な条件を締結させているようです。(詳細についてはこちらをご覧ください)例えば、豪雨、地震、地すべりなどで自然災害が起こり、復旧しなければならない場合、土地貸主である町側が町の費用と責任で、復旧・修復をすることになっています。事業者が倒産した場合、事業者が負担するのは事業者がその時に保有す る現金、預金および財産に限定しています。町が事業者の債権を放棄することを約束し、財 産の差押えなどは出来ません。風車撤去にかかる費用は1基あたり1億円以上かかります が、町や土地所有者が負担することになるということです。
また、土砂の流出だけでなく、建設や風車騒音が特別天然記念物であるオオサンショウウオの繁殖に悪影響を及ぼすかもしれません。特に、卵や幼生の期間には、騒音や振動により発育が妨げられることも考えられます。その上、建設予定地はたたら製鉄が盛んであったことからもわかるように花崗岩が地中深くまで風化した深層風化の真砂地帯です。たいへん山を切り崩しやすい土地柄なのです。木々を伐採すれば、かつてのように大雨が降るたび、土砂災害を引き起こす可能性があります。(参考:花崗岩類分布域 における古来のたたら製鉄と斜面崩壊、中国地質調査業協会)土石流や急傾斜崩落危険地域が多い山間部なのです。今は木々によって流出を抑えられていますが、尾根の森林を伐採すれば土砂が崩落、流出して水質を汚染するだけでなく、保水力も失うこと になります。 オオサンショウウオだけではありません。多くの生態系が影響を受けるはずです。オオタカの繁殖や天然記念物のコウノトリ、ハクチョウの飛来にも影響が出るかもしれませんし、風車に激突してしまうバードストライクの危険性もあります。特に希少種の多いコウモリは風車通過時の急激な気圧変化に伴う内蔵損傷によって死傷してしまうため、犠牲になる個体は相当数に上るかもしれません。そして、巨大な風力発電は人やペット、家畜、野生生物にも得体のしれない健康被害が起こす可能性があるという事です。陸上では全国に運用実績例がない巨大風車の建設です。巨大化するほど健康被害が高まります。しかし風力発電の健康被害については認められない事例が後を絶たたないのが現実です。(東伊豆町の風車試験時の被害事例では死者も出ています)
風車からの低周波は確実に存在します。低周波が健康を害する事は航空産業、自動者産業でも搭乗者への影響を踏まえて研究されています。しかし科学的に見えない低周波の被害を立証することは難しいのです。風車が立ってからでは取り返しがつかないことが起きる可能性が十分に考えられるのです。(参考:鳥取市の大規模風力発電事業の問題点、超低周波音による健康被害-マリアナ・アルヴェス・ペレイラ博士)
そもそも貴重な自然環境が残る場所と穏やかな農村地帯に巨大な風力発電は必要ありません。都会で使う電力なら都会のビル間に建てればいい。再エネだからなんでも許されるような考えは、これから先に自然と共存していく地域の未来の子供たちのためにも間違っているということを伝えながら、ここで静かに一生懸命暮らす私たちの生活を守りたい。私たちは安来の豊かな自然と地域の暮らしを守るために、明確に反対の声を上げていきます。
敬 具
令和 5 年 2 月 25 日
会代表 木村 良臣
日向山・大出日山の風力発電を考える会
(加入団体)
全国再エネ問題連絡会
日本自然保護協会
島根県安来市伯太町母里133
TEL 050-5472-8869
Email windgenatyasugi@gmail.com